2015年3月5日木曜日

オープンハートなレジ待ち

今日はお気に入りのスーパーの野菜特売日。待ってました!と、ごぼう茶用のごぼうを買いに出かけた。開店5分前に到着して、すでに人だかりの入り口前にて待機。みんな買い物かごを持つベテランぞろい。新参者は心細いが、どっしり太くて新鮮な土ごぼうへの期待を胸に待つ。

開店して店内、ショッピングカートは完全に足手まとい。身動きとれず、カートを端によせて店内を身軽に移動。しばらくその熱気にのまれてあれやこれや頼まれものなど探していたが、ごぼうごぼう!乾燥作業は3月いっぱいだもの、と張り切って4袋選んだ。前回買ったときよりもさらに状態がよく、ずっしり重い。ああ早くピーラーかけたい!

2人体制のレジすべて行列で大変な熱気。しばらく待っているあいだに、前のおばさんが手にした品物と並べられている山を何度も何度も見返していて、どうかしたのかなと思って私もその山に注目した。その山は小さな豆菓子のアソートなのだが、おかしなほど安くて、私も何度も見返した。するとほかのおばさんが「いくつ買ってもこの値段?」と段ボールを開け補充するお兄さんに尋ねたのを聞いて、たまらず私も周りの人も1袋かごへ。「あ、私ももうひと袋」と前のおばさん。そうしている間に、レジの2人体制からいつのまにか1人になっていて、後ろのおじさんが「2人のとこを選んで並んだのに…まだ待つな。そんならオレも豆買っとくか。」「私ももうひと袋いっとこう。」さらなるなごやかムードに。殺伐としがちなレジ待ちの、平和なこと!地元スーパーのこの活気は、たとえ待つことになってもなんだかうれしい。

レジが私の番になって、「ごぼう、1つは特売価格で、残りは通常価格になりますけどいいですか?」なんと、ごぼうにはおひとり様1袋限りの数量制限あり。張り切って来たのになぜか「じゃあ、、1袋でお願いします。」と言った私の口!冷静に考えればよそのスーパーより十分安いし、40円×3をケチったところで、どうする。ほかの店を回るのか?とっさの謎の行動にはてな、どうしたものか、また並ぶか、とめぐらせていると、豆で共に盛り上がった後ろのおじさんの声がした。「そんなにごぼうが欲しいなら、オレのぶんで買えばいい。オレが代りに買ってあげればいいよな?」と申し出てくれた。おーじーさーんーー!え、うれしいありがとうおじさん!「そんなにごぼういっぱい持ってきておいて、1袋じゃあ…たくさん欲しかったんだろう?」「そうなんです、ごぼうでお茶を作っているから」「???」

小銭袋を開けるおじさんを前に、レジのひともちゃんとお会計は1度で済むよう計らってくれて、おじさんにはありがとうをいっぱい言って帰ってきた。レジを待つほんのひとときだけでも、声を掛け合える誰かのいるあたたかさがこころに染みる。次にあの特売日に買い出しに行ったら、おじさんを見つけてごぼう茶を渡せたら楽しいなと想像しながらごぼうを削った。

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