夜はいっしょに眠るトレーニングをしている。最初はケージの横に寝袋を敷いて、数時間眠るのから初めて、いっしょの部屋で眠るのを数時間とお互いに慣らしていった。
私は3年前までひとの寝息にトラウマがあって、ひとと一緒に眠るのが困難だったけれど、ヴィパッサナー瞑想の合宿で克服した。それからはひとのいびきもヨガのアシュラムではॐ(Om オーム:聖なる音)に聴こえたり、あまり大きな音だと眠れないけれど、怒りやパニックには、ならなくなった。このことはまた別に書くといいと思う。
犬の彼はというと、夜中なのに部屋から脱出しようとしたり、食べ物を探したり、うろついたり、ベッドをくわえてふりまわしたり、落ち着いて横たわったと思ったら前足でねえねえとわたしにお腹のマッサージの催促を夜通しし続けたりした。何度も中断した。ダメかと決めたくなるけれど、ただ犬はそれまで経験したことがないだけなのだ。ここまで彼に押し殺させてきたことを、目の当たりにしている。強烈な押しつけの反動。気が遠くなるような忍耐の日々を彼は受け入れそれでも私たちを愛している。裏切られても怒られてもうそをつかれても、放っておかれてもなお、彼は私たちを愛する。彼はことばもわかるし野菜も好きで、本当に賢くて、気だてが良くて、うつくしい心を持っている。彼はなんら悪くない。そのチャンスが与えられなかっただけ。責任がわたしにもある。それを深く理解して、もう1回、もう1回と、やってきた。自分が未熟なせいで、怒れてきたりして中断して、犬も自分のことも見放しそうになる。状況がはっきりするたび、切なくなるたび、解放を誓う。
今月に入って、わたしの部屋で眠る初日は床に犬のベッドを置いて別々に寝て、1時間に1回は部屋に散らかったもので遊び出す。それは散らかしているわたしが悪いので、原因が彼にないことがどんどん浮き彫りになる。謝ってまた挑戦する。ここ数日はベッドでいっしょに眠るのを解禁した。1時間に1回遊ぶのから、1日に数回になり、どんどん少なくなって、今日は熟睡している。スペースと布団を占拠されるのも、いいバランスになってきた。
Giftというこのセリフのないショートフィルム。
ハンガリーのDeadLens Picturesというスタジオが撮った、
たった4分4秒の映画。
ディレクターズカット版を発見。
(こちらのほうがよりわかりやすいのでぜひ)
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